【ケニア】大規模洪水被災地における緊急支援を開始してから3週間経ちました。
ケニアでは、6年連続で雨期に雨がほとんど降らず、ここ40年で最悪の大干ばつに苦しんでいる最中、今年3月からは大雨による洪水が発生し甚大な水害をもたらしました。被害は国内47郡のうち43郡、国土の8割にわたり、死者は291人、避難者は27万人、被災者は41万人以上にのぼっています(5月20日時点)。
ピースウィンズが2012年より人道支援を実施してきたガリッサ郡にある難民キャンプや受け入れコミュニティでも甚大な被害が出ています。たとえば、主にソマリア難民1.6万世帯が滞在する難民キャンプの一部エリアでは、全域が浸水、全世帯が住居浸水等の被害にあっています。こうした被害をうけ、ピースウィンズは5月3日より、同郡の難民キャンプおよびその周辺地域、また、被害の多かった西ポコット郡において、被害状況や支援ニーズの把握、および必要に応じた物資配布による緊急支援を開始しています。
現在までに、ピースウィンズがケニアで長年積み上げてきたWASH(Water, Sanitation and Hygiene/水・トイレ・衛生習慣)プロジェクト実施の経験をもとに、支援ニーズ調査を進めているほか、ガリッサ郡では約550世帯に向けてトイレの消毒、衛生啓発活動を実施し、浄水のための塩素剤を1000個以上配布してきました。これから順次、石鹸や生理用品などの衛生キット、毛布、ビニールシートなどの物資提供もおこなっていきます。
※参考)ジャーナル『気候変動と闘う。アフリカ・ケニアで起きている“不公平な”人道危機とは』(2024年5月16日付)
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