【パキスタン】南部水害被災地で緊急食料安全保障支援を行っています!―女性野菜栽培ファシリテーターのお話―
2022年にパキスタンで発生した壊滅的な水害に対して、ピースウィンズ・ジャパンは現地提携団体ジェン・パキスタンとともにジャパン・プラットフォームの支援のもと、特に被害の大きかったシンド州ダドゥ県で迅速に対応してきました。緊急対応期には食料や日用品を配付し、その後は早期復興を目指しつつ、なかなか水の引かない被災地で、「シンド州で洪水被害を受けた脆弱な世帯への野菜栽培促進活動による緊急食料安全保障支援」事業を立ち上げました。
このプロジェクトでは、現在までにシンド州ダドゥ郡の1,400世帯の農家に野菜の種子、農業用具キット、肥料、農薬を配付し、農家の人びとには洪水後の農業について農業専門家による研修を実施しました。
自身の農地とゴハル・ビビさん
本事業受益者の一人、ハッサン・ソランギ村のミト・ババール地区(ユニオンカウンシル)に住む農業を営む女性ゴハル・ビビさんについてご紹介します。ゴハル・ビビさんは、ニーズ調査の段階からリーダーとして頭角を現し、本事業の「野菜栽培ファシリテーター(VGF)」に任命されました。VGF研修で得た知識をもとに、彼女は洪水被災地域の農民に必要な農業知識を提供し助けています。
成長した農作物とゴハル・ビビさん
本事業に参加する前、ゴハル・ビビさん家族は水害の影響で、月収が最大5,000パキスタンルピー(約2,400円)という苦しい生活を強いられていました。
しかし、プロジェクトに参加したことで、自宅の裏庭で野菜を栽培するようになってからは、家族には必要な食料を確保でき、また野菜販売によって収入を増やすこともできました。 灌漑用水が不足する4月から6月の乾季には、ゴハル・ビビさんはバケツとじょうろを使って野菜畑に水やりをしていましたが、最高気温が30度を超える中、これは時間も体力も消耗するものでした。本事業による収入向上の結果、お金を貯めて給水電動ポンプを購入することができました。水やりがより容易になり、同時に家族の飲料、洗濯、衛生に必要な安全な水の供給が確保されました。
皆に元気を与えてくれるゴハル・ビビさんは他の農民、特に女性農民の模範です。以下のようにメッセージをいただきました。
「ピースウィンズ、ジェン・パキスタン、本事業関係者、そして日本の人々の継続的な支援にとても感謝しています!そしてさらなる支援で生活基盤を強化できることを期待しています。」
収穫したオクラを調理するゴハル・ビビさん
本事業は、コミュニティの共同作業のすばらしさ、逆境に直面したとき団結することで達成できること、そうした前向きな変化を証明しました。
支援活動を通して、シンド州の洪水被災者の人びとは希望を取り戻しただけでなく、人びとに持続可能な復興への道筋を提供することができました。こうした受益者が生活再建への道を力強く歩んでいる姿は私たちを勇気づけてくれます。
ピースウィンズ・ジャパンは、気候変動の影響を受けて被災したパキスタン南部水害地域で人々が農業支援を受けられるように、事業を継続しております。引き続き、みなさまからのご支援をお願いいたします。
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