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【パレスチナ】非常に厳しい状況が日々悪化しているガザの人々に食料を届けています

ガザ地区の情勢が著しく悪化してから、5か月以上が経過しました。
 
イスラエル軍による攻撃の犠牲となる市民は後を絶たず、3月20日現在で既に31,000人以上が殺害され、73,000人以上が負傷しました。
 

ガザ市の破壊された住居。1月29日、スタッフ撮影

 
10月7日以前から人口の約半数が貧困状態にあったガザ地区では、長期化する軍事攻撃と封鎖の影響で人道危機が一層深刻になっています。
 
食料や飲み水の不足は一刻の猶予もない状況です。国連によると、ガザの人口約220万人のほぼ全員が飢餓のリスクに直面しており、うち約190万人以上が「緊急の」もしくは「破滅的な」栄養失調の状態にあります。ガザの外から搬入される食料には限りがある中、支援物資を輸送するトラックや配付場所への攻撃も相次いでおり、食料が絶対的に足りません。特に南部ラファでは、150万人以上の人々が避難してきているために、食料等の物資の入手は極めて困難になっています。
 

テントが密集する南部ラファの様子。2月29日、提携団体スタッフ撮影

 
こうした危機的状況に対処するべく、ピースウィンズはジャパン・プラットフォーム(JPF)の助成を受けて、食料を中心とした物資配付の事業を引き続き実施しています。
 
2月末までに、ガザ地区南部のラファで785世帯、中部デール・アル・バラハで500世帯に野菜を配付しました。封鎖に伴う物資不足の影響で、ガザ地区内部で食料や衛生用品を調達するのは極めて困難ですが、農地の野菜は辛うじて手に入る状態です。
 
受け取った人々からは、「飢えが満たされ、家族の笑顔を久しぶりに見ることが出来た」「是非この支援を続けてほしい」という声が寄せられました。また、1,176世帯分の食料パッケージ(豆やツナの缶詰、米、小麦粉、粉ミルク、チーズ、食用油等)を積み込んだトラックが3月2日にエジプト国境を越えてガザ地区中部に到着し、配付が完了しました。
 

南部ラファでの食料配付の様子。2月16日、提携団体スタッフ撮影

 
今後は、提携団体と共に新たに約3,000世帯分(トラック3台分)の食料をエジプトから搬入する他、ガザ地区内で現地業者から買い取った食料を南部ラファで約1,250世帯分、北部のガザ市で400人分ずつ配付する予定です。また、ガザ市では飲料水の支援も行う予定です。
 

中部デール・アル・バラハでの食料配付の様子。2月29日、提携団体スタッフ撮影

 
ピースウィンズの2人の現地スタッフは、いずれも肉親や友人をイスラエル軍の銃撃により亡くす等、数々の筆舌に尽くしがたい経験をしています。それにもかかわらず、提携団体との調整や現地の情勢の報告等を通じて我々の活動を支えてくれています。
 
しかし、長期化する避難生活は厳しさを増す一方です。「妻が精神的に参ってしまって何も食べられなくなってしまった」、「兄が殺害されてから、私の娘はずっと叔父を失った悲しみに暮れている」「父が拘束された」等の悲痛なメッセージが頻繁に届きます。
 
イスラエル軍による無慈悲な軍事攻撃が収まる気配が未だ見えない中、今後の支援活動は一層困難になることが予想されますが、今後もピースウィンズはあらゆる手段を用いて支援活動を継続してまいります。
 

南部ラファで配付する食料を準備する様子。2月19日、提携団体スタッフ撮影

 
他方、改めてここで強調したいのは、ガザ地区の人々が最も求めているのは、恒久的な停戦の実現だという事です。
 
市民の殺戮が止まない限り、いくら食料や衛生用品を確保できても、人々が日常を取り戻すのは不可能です。
 
イスラエル・パレスチナ双方の市民がこれ以上犠牲にならないために、一刻も早い停戦を訴えてまいります。
 
支援者の皆様のお力添えを、何卒よろしくお願い申し上げます。

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