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私たちの活動

【トルコ・シリア地震】「誰も来てくれない」へき地・タニシュマ村に届ける物資

 
支援チームは2月23日から、大きな被害を受けたトルコ・タニシュマ村で物資配布を開始しました。
 
数日前の調査では「村の建物の90%は倒壊した」「物資を運んでもらう約束だったけれど、来なかった」「届いたのは食料が1回。古着はたくさん届いた」と語っていた村の人たち。
「(支援団体に)物資をお願いしたけれど……誰も持って来てくれない」と、疲れの滲む表情で訴えていました。
 
街の中心から離れたへき地には、支援が行き届かないという現実があります。
「必要な人々に、必要な支援を」──ピースウィンズはこの言葉を合言葉に活動をしていますが、調整員の井上は「私たちが見た『必要』と、村の人の『必要』が同じかどうかはわからない」と言います。
 

 
村にはどこからか支援として古着がたくさん届いたようですが、ここでは古着を着る文化はなく、村の人たちは古着を持て余しているようでした。このようなミスマッチを防ぐため、支援を届ける前には、しっかりと現地の方からお話を聞く「ニーズ調査」を行い、細かな調整を進めていきます。
 

 
調達した物資をどうやって、どの世帯に配るかも、村の人々と調整します。
村長の声かけで10名以上の若者が集まり、調達した物資の梱包を手伝ってくださいました。
配布に出発する前には、車のタイヤがはまって動かなくなってしまうハプニングもありましたが、集まった方々の協力で無事に抜け出すことができました。
 

 
物資配布を行った先では、ビニールハウスをテント代わりに25人が寝ている状況。物資を求める人で人だかりができる中、村長のお孫さんがテキパキと捌き、大きな混乱もなく配り切ることができました。
 


 

 

 

 
調整員の矢加部は「現地の人も即席のチーム。村長のお孫さんをはじめとした10人の若者たちと私たちがチームになって、被災地の問題を一緒になんとかするというプロセスを共有できた」と現地の若者たちへの感謝と、共に困難の解決に向けて取り組むことができた喜びを語りました。
 

 
配布先の住民の方は「物資が配布される時は中心部で一斉に配布されることが多い。私たちのように中心から離れた場所に暮らしていると連絡すらないこともよくある。家の前まで来てくれるのは本当にありがたいです」と話し、チャイ(紅茶)ではなくコーヒーに誘ってくださいました。現地ではチャイが日常的によく飲まれますが、コーヒーは手間がかかる分、チャイよりもおもてなし度が高いといわれています。厳しい避難生活の中でも、私たちをもてなそうとしてくださるやさしいトルコの方々の思いを胸に、これからも支援を続けます。
 
 

 

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