【トルコ】大地震で大きな被害を受けた南東部ハタイ県の4つの村で食料や生活物資などを配付
トルコ南東部の広い地域が巨大地震に襲われてから5ヶ月以上が経ちましたが、今も多くの人がテントや仮設住宅で不便な暮らしを続けています。ピースウィンズは、ジャパン・プラットフォームからの資金援助を受けて、従来から活動してきたタニシュマ村、マデンボユ村に加えて、近隣のアウスユ村とボズホユック村にも支援を広げ、7月中旬までに食料品と生活物資合わせて12,400セット以上を被災者に届けました。
アウスユ村での配付の様子
これら4つの村はいずれも最も被害の大きかった地域のひとつであるハタイ県にあり、タニシュマ村、マデンボユ村、ボズホユック村では住民の70~80%がテント生活を続けています。アウスユ村は地震の被害は他の3つの村ほどではありませんでしたが、隣国での紛争を逃れてきたシリア難民の大規模コミュニティがあり、そもそもがインフラの不十分なテント村に暮らす人がたくさんいます。それぞれの村に、以下の物資を届けました。
●タニシュマ村 食料3,502セット、生活物資1,834セット
●マデンボユ村 食料3,752セット、生活物資1,886セット
●ボズホユック村 食料450セット、生活物資450セット
●アウスユ村 食料300セット、生活物資300セット
ただ、他の被災地からこれらの村に移り住んでくる人は後を絶たないため、まだまだ支援物資を必要とする人たちがいます。
住民たちが配付を手伝ってくれました
とりわけ厳しい状況に直面しているのが、アウスユのテント村に暮らすシリアの人々です。107世帯が50張りの素朴なテントで生活していますが、テントがあるのは熱い日差しを遮るもののない場所で、水場も2カ所しかありません。シャワーとトイレは男女別にそれぞれ2カ所あるだけで衛生状態は悪く、これから真夏を迎えて気温がさらに上昇すると、人々の暮らしは一層厳しいものになることが予想されます。コミュニティをまとめる世話役によると、難民の3分の1は小さな子供だそうです。
ボズホユック村での配付の様子
●「ワールドチルドレン芸術祭」出品作品を制作
大地震では学校の校舎も大きな被害を受けました。そのため多くの子どもたちが学校に戻ることができない状況の中、少しでも子どもたちの励みと楽しみになるように、ピースウィンズでは、タニシュマ村とマデンボユ村の子どもたちを集めて、「ワールドチルドレン芸術祭」に出品するための作品を作ってもらいました。
熱心に絵を描く子どもたち
感謝の気持ちを込めて
今年の芸術祭のテーマは「家族」。村の子どもたちは、家族をテーマにしたカラフルな絵を描いたり、家族にまつわる思い出や気持ちを文章にするなど、作品作りに熱心に取り組んでくれました。タニシュマ村の12歳の少女は、支援への感謝の気持ちとして、「日本語を勉強して、できるだけ早く日本を訪れて、寄付をしてくれた人々に会ってみたい」と手紙を書いてくれました。
テント生活を続ける人々が暑い夏を乗り切ることができるように、ピースウィンズでは扇風機や蚊帳、クーラーボックスなどの配付の準備も進めています。引き続き、みなさまからのご支援をお願いいたします。