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私たちの活動

【ウクライナ危機】看護を通して、心に寄り添う

空飛ぶ捜索医療団”ARROWS”を運営しているピースウィンズは、ウクライナの隣国モルドバの仮設診療所にて避難民への医療支援活動を継続しています。
現地での医療支援は、登録派遣(ロスター)制度により、看護師や医師、薬剤師医療などの従事者を派遣しています。
詳細:https://arrows.red/roster/

7月初旬から約2か月、岡本美南(おかもと みなみ)看護師がロスターとして、ウクライナ危機への支援活動をしています。
ウクライナから避難してきた人々と、どのように関わってきたのか、お話しいただきました
なお、専門的な内容を含むインタビュー全文は、こちらをご覧ください。
空飛ぶ捜索医療団”ARROWS”に掲載されている記事: https://arrows.red/journal/20220920/
 

 
以前より、国内外問わず災害医療に貢献したいという思いがあり、満を持して海外での支援活動に携わることができました。

診療所では、避難民の患者さんだけでなく、来院できないご家族の健康相談、血圧や血糖測定、必要なときには薬剤提供を行っています。8月からは看護師のみで診療所を運営しているので、近隣の家庭医や他の避難所で活動するNGO団体の医師の紹介も行っています。

訪れる患者さんは高血圧や糖尿病等の慢性疾患の方が圧倒的に多く、戦争のため故郷に残っている家族の安否を気遣い、不安や不眠を訴える方も一定数おられます。
 

 
とても印象に残っている患者さんがいます。元々、高血圧があり、その日も血圧が高く、頭痛を訴えられ来院されました。来院時の表情は硬く、何か言葉を発する度に涙ぐまれる様子が見られました。話を聞くと、戦争により最近ご家族を亡くされていたことがわかりました。
メンタル・コンディションも今回の症状に関係していると考えられたため、アロマオイルを使ったハンドマッサージを行いながら、お話を聞きました。診療後もまだ血圧が高く、少しだけ表情が和らいだかなと思える程度でしたが、翌朝、別人とも思える晴れやかな表情で、「昨日家に帰ったら、血圧もすっかり下がって落ち着いたの、ありがとう」と、わざわざお礼を言いに来てくれたことが、とても嬉しかったです。それから彼女とは、診療所の前で会った時にはハグをかわすようになりました。

一方で、通訳を介した看護の難しさを日々感じていますが、「言語の壁=心の壁」とならないように、日々ロシア語を通訳スタッフから習っては患者さんに直接話すように心がけています。
 

 
これからも、どこに行っても被災者の人々の心に寄り添い、生きる希望となれるような看護を提供できる看護師として活動していきたいです。

今後は、アロマセラピーやメイクセラピーと言った、気持ちを落ち着かせたり、前向きにする効果のある代替療法も看護に取り入れ、少しでも被災者の方々の心を解きほぐすだけでなく、被災地で活動する支援者のための支援もできる看護師を目指したいです。

ピースウィンズは、今後もウクライナの人々と共に支援を続けてまいります。引き続き皆様からのあたたかいご支援のほどよろしくお願いいたします。
https://global.peace-winds.org/support/ukraine

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