【ウクライナ】湘南ベルマーレ「希望のボール」を子どもたちに届けてきました
2003年より被災地や戦争被害を受けた世界の子どもたちに向けて使わなくなったボールを送る“希望のボールプロジェクト”を実施している湘南ベルマーレ様より、ご寄付いただいたボールを、ウクライナの隣国モルドバの一時避難所で暮らす子どもたちに寄贈しました。
湘南ベルマーレ「希望のボール&スパイクプロジェクト」寄贈報告
現地で活動するピースウィンズのスタッフからの、寄贈の日のレポートをお届けします。
希望のボール届けてきました 一時避難所編
2022年12月07日、3日前にとうとう初雪の銀世界となり、本格的な冬を迎えたモルドバ。
首都キシナウから車で1時間、目的地であるクルイエニ一時避難所(Cruileni RAC)に到着しました。
ここはピースウィンズが事業を展開する対象一時避難所のひとつ。職業訓練校のドミトリーの一画が、一時避難所になっています。この一時避難所は、職業訓練校の校長が責任者となって、閉じこもりがちなウクライナの子どもたちのために(近隣に滞在する避難民も含めて)、訓練校の体育館を午後5時から運動の場として開放してくれており、安全に遊べる空間となっています。
案内された建物に行くと、5歳から18歳ぐらいのおよそ20人の子どもたちが動き回っていました。ひとつだけのバスケットボールを使ってバレーボールをする大きい子どもたち(手が痛そう)、縄跳びする女の子、その隙間で、鬼ごっこしているんだかなんだか、走り回る子たち。いつも、暗い一時避難所でじっとしてる彼らにしか会ったことなかったから、この意外性に圧倒されてしまった私。
5~18歳の子どもたちが遊ぶ空間
担当者の一声で、みんなが集まってきました。
湘南ベルマーレについての説明と、ちょっと使い古されたボールの説明をし、「このボールは、日本の子どもたちの頑張る気持ちの入った、みんなへのエールです」(自分で、くさいセリフだと思いつつ)と伝えたら、まわりの大人たちから、「スパシーバ(ありがとう)!」と拍手をいただきました。
さっそくボール遊び
それから、ボールを受け取ってすぐに遊び始めた子どもたち。
私からボールを受け取ったダニール君(8歳)とその友達のイアン君(6歳)、ローマン君(8歳)、アレックス君(9歳)が、サッカーボールでバスケットパスなどをして遊んでいました。彼らは、2022年6月にウクライナから逃れてきて、すでにここで5ヵ月を過ごしています。
「ところで、好きなサッカー選手っている?」と聞くと、その中の3人がすかさず「ロナウド!!」……あっ、やっぱりね。そこにダニール君が、「だけど、僕が将来、有名なプロプレーヤーになるから」と言ってのけました。(ほー、期待してるぞ、ダニール君。今のうち、サインもらっとくか、笑)
サッカーボールは、サッカーだけでなく、バレーボール、まりつきなど、子どもによって様々な役割になって楽しませてくれていました。
子どもたちを見守るお母さんたちの姿も
体育館には、何人かお母さんたちも来ていて、子どもたちが遊ぶ姿を一緒に見ていました。
そこで、お母さんたちを対象に心理サポートを行っている現地団体の人たちから、「ボールを、本当にありがとう。私たちもお母さんたちも喜んでいる」と話しかけられ、「なぜお母さんたちの心理サポートを?」と聞くと、「子どもの笑顔には、お母さんたちが笑顔でいることが大事だから」と。
いまだにいつ帰れるかわからない状態で、夫は戦禍のウクライナに残ったまま、5ヵ月以上を過ごしている母子たち。一刻も早く平和が訪れることを祈らずにはいられません。
ピースウィンズスタッフと子どもたちの集合写真
ピースウィンズでは、企業様との連携を積極的に行っています
このような物資の寄贈、ご寄付、共同プロジェクトなどで「社会貢献をしたい」とお考えの企業様に、専任の担当者がご一緒に検討させていただきます。詳しくは特設ページをご覧ください。