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私たちの活動

【ウクライナ】猫と一緒にウクライナから避難してきた家族

ピースウィンズ・ジャパンは、提携団体NCUM (National Congress of Ukraine in Moldova) が運営するモルドバの首都キシナウ市内の一時避難所に、温かい食事を届けています。ここはウクライナから避難してきた人が短期滞在する施設で、滞在中にモルドバでの滞在許可を申請したり、モルドバ国内で住居を探したり、第三国への移動準備を行います。
 
8月24日、NCUMの一時避難所で、ウクライナのドニプロから避難してきた3人家族(母、姉=18歳、弟=15歳、猫1匹)に会いました。英語が堪能な姉弟が、ウクライナからの避難について話してくれました。
 


左から母、弟、姉と猫

 


ピースウィンズのスタッフに避難生活について語ってくれる姉と弟

 
家族は8月21日にウクライナ東部のドニプロを出発し、翌日、キシナウに到着しました。ロシアに近いドニプロでは、毎日攻撃のアラートが鳴っていると言います。ドニプロからウクライナ南部のオデーサまでは電車、オデーサからキシナウまではバスで移動しました。20キロを超える荷物をいくつも抱えての移動は大変でした。
 
キシナウに着いたのは夜で、公営の一時避難所やホテルはペット同伴が許されず困っていたところ、NCUMが運営する避難所の情報を得たそうです。
 
猫は1歳半でやんちゃ盛りですが、長い移動でストレスを感じたのか、2日間全くご飯を食べていなかったそうです。ところが、家族と私たちが話している時に突然、餌を食べ始めました。ずっと心配していたお母さんの顔が一気にほころびました。
 


2日間ご飯を食べずに寝ていた猫

 
ロシアによるウクライナ侵攻は今も先行きがまったく見えない状況です。そんななかでウクライナの学校に進学すれば、途中で転校しなければならない事態になるかもしれません。そこで姉弟は、ウクライナ以外の学校に進学することに決めました。ただ、ドニプロにはたくさんの友達が残っているので、とても心配だと姉弟は口を揃えます。
 
家族はこれから、親戚のいるアゼルバイジャンに行く予定です。アゼルバイジャンへは飛行機で行くのですが、猫を飛行機に搭乗させるための許可取得に時間がかかっており、いつアゼルバイジャンに行けるのか、まだわかりません。
 
様々な心配事を抱えているにも関わらず、ウクライナの綺麗な風景や友達の話などを私たちに明るく話してくれる姉弟から、私たちはたくさん元気をもらいました。
 


姉弟が国を出る前に撮影したウクライナの風景

 
姉弟は、避難所内の他の人にも元気を与えてくれています。特に、避難所にいる小さな子どもたちは姉弟の大ファン。不安や悩みの尽きない避難所での生活ですが、そんな中でも新たな絆が生まれています。
 


 

避難所で生まれたつながり

 
ウクライナから避難してきた人々が、安心して、快適に過ごせるように、これからもNCUMの避難所での支援を続けて参ります。この事業は提携団体NCUMと協働して、個人・法人のみなさまのご寄付並びにジャパンプラットフォームの助成によって実施されています。
 

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