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私たちの活動

【動画】安心して暮らせる環境を・・・

スリランカで26年間続いた内戦が2009年に終了した後、人びとは故郷への帰還を始め、2012年9月には、国内最大の避難民キャンプで生活していた最後の世帯も帰還を果たしました。
ピースウィンズ・ジャパン(PWJ)は、2009年からスリランカの北東部で帰還民支援を続けています。
2012年7月からは北部のワウニア県で、長い避難生活から故郷に戻った人びとのため、仮設住宅とトイレの建設を進めています。

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帰還した住民を待っていたのは、戦闘により倒壊した家の残がいや長い間放置されてジャングル化した土地でした。
今回の支援地の一つには、爆撃を受けたお寺や家屋、戦時中に使われた防空壕があちこちに残っていました。
住民は、草木を刈って整地したところに、木の枝や土、ビニールシートなどで簡易住居を手作りし、生活を再開します。
しかしこうした住居は、雨季(10月から翌年1月頃)の豪雨には耐えられません。天井からは水漏れし、床は水浸しになり、快適な生活には程遠い状態となります。また村にはトイレがなく、人びとは茂みで用を足さざるを得ないため、衛生面の問題とともに、茂みに潜む毒ヘビにかまれる被害も発生しています。
PWJは、こうした人びとに、安心して暮らすことのできる家とトイレを提供しています。

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住民対象の説明会

PWJはまず、支援内容、仮設住宅とトイレの設計図、住民の役割り分担などについての説明会を行いました。
物資を受け取るだけでなく、建設の過程に積極的に関わることで、完成した後も住民自らで維持管理していけるように配慮します。
そして、PWJのエンジニアが地元で雇用した大工・左官らとともに模擬建設を実施し、技術指導を続けて建設を進めました。

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大工に技術指導するPWJエンジニア

建設開始後も干ばつのため、建設用水の確保が困難でしたが、PWJは行政機関と連携して給水を実施し、水タンクを各地に設置して建設用水の確保に努めました。雨季には、雨の中でビニールシートをかぶせながら建設を継続し、住民の協力を得ながら作業を進めました。

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トイレの穴掘りやペンキ塗りを手伝う住民

仮設住宅ができた後、キッチンスペースを自作したり、庭で野菜栽培を始める世帯が多く見られました。
住民は「家があるだけで気分が高まり、村全体が活気づきます。支援してくれた日本のみなさんに感謝します。」と声をかけてくれました。
また、建設中に産まれた赤ちゃんが完成した家の中ですやすやと眠っているのを見かけた時は、「以前の住居は赤ちゃんを育てられる環境ではなかった」と感謝の気持ちを伝えてくれました。
安心して暮らせる家があることは、避難生活から解放された後、普通の暮らしを取り戻す上での大きな一歩になります。

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完成したトイレ

建設終了後に行われた引き渡し式に、住民たちが私たちPWJスタッフを招いてくれました。
女性たちは正装のサリーで出席しました。子どもたちは、手作りの花飾りを私たちの首にかけてくれ、感謝のスピーチや踊りを披露してくれました。
現地語であるタミル語がわからない日本人スタッフのために、住民組織のリーダーが英語で一生懸命スピーチしてくれました。

一人でも多くの人が、安心できる暮らしを取り戻せるよう、PWJはこれからも支援を続けていきます。
※本事業は、ジャパン・プラットフォームによる資金や寄付金などにより実施しています。

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