【令和6年能登半島地震】避難所の設営から移動までを支援。助け合う自立運営をサポートする
石川県珠洲市で発災以来避難所となっていた飯田高校の学校再開にあたり、同校に避難されていた方々の移動先のひとつとして、旧飯田保育所に新しい避難所を開設することになりました。これにあたり、ピースウィンズ・ジャパンの運営する空飛ぶ捜索医療団は市の要請を受け、避難所のレイアウトの作成から設営、物資調達・搬入、環境整備まで、立ち上げを全面的にサポートしました。
避難者の希望に寄り添った避難所を設計
空飛ぶ捜索医療団は、1月18日に行われた、避難所の移動に関する住民説明会にも参加。移動希望者を確認し、入居者の情報をヒアリングして部屋割案なども作成。要介護者はトイレに近い部屋に、家族や親戚は近い場所や同じ部屋に集め、猫も一緒に住める部屋も設けるなど、避難者の希望に寄り添った環境づくりを考えました。
1月20日には、DMAT3隊、日本災害医療薬剤師学会の方々にも協力していただき、新しい避難所となる旧飯田保育所の生活スペースの掃除からスタート。その後パーテーションやテント、段ボールベッドなどを設置しながらトイレや物資倉庫なども含めて、避難者が安心して入れるように環境を整え、翌21日には避難者の移動をサポートしました。
避難所に笑顔を。おだやかに、健康的に生活できる空間づくりを支援
この日は朝9時から受け入れを開始、全57名の方々が飯田高校から移動しました。空飛ぶ捜索医療団スタッフは、受付を済ませた方から各部屋へ案内し、施設オリエンテーションも実施。夕方には、これから旧飯田保育所の運営を担う福井県からの応援職員と避難者の方々が、自治会のような形で代表者数名を選び、避難所の自主運営組織をつくると、共同生活を行っていくうえで大切な、施設の使用方法や日々のスケジュール、ルールなどが話し合われました。
運営組織では、食事、衛生、物資、ごみなど、避難所で行わなければならない仕事を整理し、それぞれに班長を選定。これからは各班長のもと作業を分担して避難所を運営していきます。
話し合いの中では、実働面だけでなく、運営方針などについても意見交換がなされました。その中であらためて確認されたのが、共助の大切さ。おだやかに、健康的に暮らしていける環境を、互いに助け合いながらみんなでつくっていく。避難者の方々は、まだまだ先行きが見えない状況のなかで、こうした共助のもとコミュニティを形成し、避難生活を続けていきます。
旧飯田保育所は、平屋で建物自体が小さく、高校や中学校、小学校などと比較すると小さな避難所になりますが、避難所の方々が一緒に食事をしたり、お話をしたりするフリースペースも設けました。
私たちができることは、一人ひとりの避難者が、少しでも安心して健康的に暮らせる環境を整え、避難生活をサポートしていくこと。未だ今だ断水が続くなか、普通に食事をとり、不自由なくトイレや洗濯をして、お風呂に入るなどのごく当たり前の日常を取り戻すには、まだまだ時間がかかります。
空飛ぶ捜索医療団では、被災者に寄り添い、細かいニーズにも応えていくために、あらたに体制を整えています。被災地の復興に向けて長期的な支援を続けるためにも、皆様のあたたかいご支援をよろしくお願いします。
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