【ウクライナ】乾燥機を提供して避難所の生活環境を改善しました
ロシアがウクライナに本格侵攻してから2年以上が過ぎ、戦闘の激しい地域から逃れてきた人たちの避難生活が長期化する中、必要とされる支援物資も変化しています。家電製品のニーズが高まるなか、とりわけ必要とされたのが乾燥機です。ピースウィンズはパナソニックグループの従業員の皆様からのご支援を受けて、キーウ州内の避難所に乾燥機を届けました。
乾燥機を届けたのは、100人が生活するボフスラブ人道大学寮内の避難所です。以前は乾燥機の数が不十分だったため、人々は限られたスペースに隙間なく洗濯物を干したり、厳しい寒さの屋外に干したりする他なく、不便を強いられていました。自室に干すと部屋の温度が下がってしまうという問題もありました。そこで今回、国連が定める避難所運営基準を満たすことができるよう、十分な数の乾燥機を届けました。
乾燥機が増えて生活はどう変わったのか、ボフスラフ人道大学寮内避難所の管理人を務めるスタニスフラフさんに聞きました。
「この避難所を開設して1年半になります。ほとんど何もない頃から知っているので、洗濯機や乾燥機が入って、本当に生活は楽になりました。乾燥機が届く前は少しでも早く乾かそうとしてみんなが脱水時間を長くするなど無理な使い方をして、洗濯機が壊れたこともありました。今はフロアごとに乾燥機があってとても便利になりました。みんなが新しい乾燥機を大切に扱っています」
障害のある人が入浴しやすいようバスルームを改修するなど、長期化する避難生活が少しでも快適になるよう、まだまだやることがあると考えるスタニスラフさんは、これからも支援活動が続くことを願っています。先の見通しが立たず、自宅に戻れない生活とはどのようなものか、スタニスラフさんはこう語ります。
「この避難所で結婚した人もいれば、新たに生まれた命もあります。永遠の旅に出た人を見送ったこともあります。避難所生活がこれだけの長さになるとは、そういうことです」。
ピースウィンズはこれからも困難に直面する人々を支えていきます。引き続き温かいご支援をよろしくお願いします。