【バングラデシュ】大型サイクロン・レマル、食料・物資の配付を開始~支援を、特に困っている被災者へ~
ベンガル湾で発生し5月26から28日にかけてバングラデシュとインドの国境に上陸した大型サイクロン・レマルは、バングラデシュ南西部で特に洪水による大きな被害をもたらしました。
→参照:
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ピースウィンズは現地提携団体(DCHT/CIS)と協力し、被災者のニーズ調査を行い、6月15日より食料と物資支援を開始しました。
今回は、甚大な被害が報告されているパトゥアカリ県(人口約180万人うち想定被災者数は11.5万人~32.7万人)パンポッティユニオンの村にて実施した緊急支援の様子をご紹介します。
配付物は、米・レンズ豆・塩・じゃがいも・たまねぎ・乾燥魚・食用油・蚊帳・浄水タブレット・経口補水塩(ORS)です。
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まず初めに、配付の対象者となる村人に集まってもらい、ピースウィンズと現地提携団体による緊急支援の背景や、多くの方々が日本からご支援くださっていることを伝えました。
そして、何より大事なのが、支援物資の使用方法をしっかりと伝えることです。
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汚染された水が飲み水に混入すると、下痢症が増えます。汚水を浄化する浄水タブレットや、下痢等による脱水症状の治療に使う経口補水塩(ORS)は、混ぜるのに必要な水の量や放置時間、飲み方などが決められているため、適切な使用方法を知ってもらうことがとても大切です。
今回、支援物資を受け取ったモリヨンさんにお話を伺いました。
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モリヨンさんは5人家族で、お茶屋さんを営んでいます。息子さんが重度の自閉症を患っており、生活に困難を抱えています。そして、旦那さんが心筋梗塞で2週間前に急死してしまったそうです。被災していま何が一番大変か伺いましたが、やはり、旦那さんが亡くなられたこと、そしてその中で生活を再建していくことが大変とおっしゃっていました。
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支援物資を受け取ると、「とにかく食べる物に困っていたので、お米がもらえて嬉しいです。お魚も毎日食べるのでとても嬉しいです。」と伝えてくれました。
今回の配付では、限られた支援を特に困っている方々に届けるため、事前に家庭訪問などを行い、被災状況や生活状況などを確認し、対象者を決めています。女性の世帯主や障害者がいる世帯なども優先する対象のひとつです。
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物資の配付は、イスラム教最大の祝祭であるイード(犠牲祭)の直前に行いました。今回配付した食料で作れるイードの祝いの膳に並ぶ品々の話などで話を弾ませながら、村人たちは支援物資を持って帰りました。
※本事業はジャパン・プラットフォームからの助成金や個人・法人の皆さまによるご寄付金により実施しています。引き続き、皆さまからの温かいご支援のほど、どうぞよろしくお願いいたします。