子供たちへ広場を
ピースウィンズ・ジャパン(PWJ)は昨年1月12日に発生した大地震直後からハイチに入り、被災者の住居環境の復旧を支援してきました。シェルターや瓦礫除去工具セットを配布した地域の一部では、その後もさらに支援を続けています。ブラードというコミュニティでは、震災後、子ども広場が瓦礫とゴミに埋もれ、利用できない状況でした。そこでPWJは、子どもたちが広場をもう一度使えるように整備する活動を行いました。
広場は地震による瓦礫が放置されたために、一般のゴミまで捨てられている状態でした。子どもたちが遊べないばかりでなく、衛生面での問題が懸念されました。しかし、うず高く積もった瓦礫やゴミを除去することは容易ではありません。
事業前の広場の様子
(c)PWJ
そこで、PWJは、国連安定化ミッション(MINUSTAH)に要請し、(瓦礫撤去や道路補修を主に担当していた)日本のハイチ派遣国際救援隊(自衛隊PKO派遣)が、ショベルカー等による瓦礫除去や整地を行いました。
子供たちの安全を考慮して、コミュニティの住民とともに広場の周辺にフェンスを設置し、PWJが寄贈したミニ・サッカーゴールとともに、コミュニティに引渡しました。
ショベルカーによる瓦礫撤去
(c)PWJ
瓦礫が撤去された広場
(c)PWJ
安全を考慮したフェンスの設置
(c)PWJ
その後、子どもたちは早速広場で遊び出しました。ハイチには、環境面だけではなく、防犯の面から安全性が確保できる子供の遊び場があまりないこともあり、コミュニティの住民から大変喜ばれています。さらに、心理社会ケアを学んだ経験を持つコミュニティの住民がボランティアで子どもたちにサッカー教室を開きました。私たちが予想していた以上にコミュニティの人々が責任を持って自主的にこの場所を活用している姿が見られます。多くの人たちの協力によって、この広場計画は予想以上に大きな成果をもたらす結果となりました。
写真上下:広場で遊ぶ子供たち
(c)PWJ
今後も子どもたちが笑顔で元気いっぱいにこの広場で伸び伸びと遊べること、そしてコミュニティの人々がその子どもたちの笑顔を守ってくれることを願ってやみません。