【バングラデシュ】被災者460万人の大型サイクロン。皆さまのご支援によって、迅速な緊急支援が実現しました!
2024年5月下旬にバングラデシュ南部に上陸し約460万人が被災する甚大な被害をもたらした大型サイクロン・レマル。私たちピースウィンズは、特に大きな被害が生じた南西部のバゲルハット県とパトゥアカリ県にて、被災状況および支援ニーズの調査と緊急物資の配付を実施しました。
→参照:
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バングラデシュを地図で見ると、中央付近に首都ダッカ、その左下にバゲルハット県、右下にパトゥアカリ県があります。ダッカからバゲルハット県までは車で5-6時間、パトゥアカリ県まで7時間程です。皆さまのご支援のおかげで迅速に被災地へ出発し、この2県で緊急支援活動を実施することができました。
バゲルハット県の位置
パトゥアカリ県の位置
ピースウィンズと活動協力をしている現地提携団体が平時からこの2県にて防災事業をしており地方政府や地域のリーダーたちと繋がりがあったおかげで、被災者の方々に詳細な聞き取りを実施し、より具体的な支援ニーズを把握することができました。
こちらは被災直後の様子です。川の水が溢れ、人の腰のあたりまで浸水するほど水位が上昇していました。洪水で貯蓄していた食料が流されてしまったうえに農地も浸水し、多くの被災世帯が食料を入手するのが困難となりました。
調査では、被災世帯ではやはり食料不足が著しいこと、また、衛生的な水が不足していることにより下痢症、赤痢症、疥癬、発熱、咳などの症状を訴える被災者が多く存在し、保健・衛生課題があることも確認しました。
私たちピースウィンズは現地提携団体と共に、パトゥアカリ県ゴラチパ郡とバゲルハット県シャランコラ郡にて計924世帯(4,620人分)へ緊急支援物資として、1世帯につき5人分の食料(米・レンズ豆・塩・じゃがいも・たまねぎ・乾燥魚・食用油)1週間分と、支援ニーズの調査結果をもとに蚊帳・浄水タブレット・経口補水塩(ORS)も配付し、それらがしっかり使用されていることも確認しました。
被災後しばらく経過すると、少しずつ状況が改善され始めたことも確認しました。
サイクロン上陸約1か月後には、家屋の修繕も進み、生計活動が再開できている世帯も見受けられ、被災者の方も少しずつですが自力で食べ物を入手できるようになっていました。サイクロン被災直後はシェルターとして使われていた学校も再開していました。
ジャパン・プラットフォームからの助成金や個人・法人の皆さまによるご寄付金により、迅速な緊急支援調査・支援を実施することができました。
チーム一同、心より感謝申し上げます。
引き続き、皆さまからの温かいご支援のほど、どうぞよろしくお願いいたします。