【モロッコ】それぞれの道を歩む動物たち -モロッコアニマルエイド –
2024年1月、動物保護事業の提携団体である、モロッコ南西部の都市アガディールから北へ15kmのところに位置する「モロッコアニマルエイド Morocco Animal Aid(MAA)」の動物保護施設を事業モニタリングのため訪問しました。
現在も、病気や交通事故でケガをした動物たちが随時保護され続けており、犬、猫、ロバ、馬など約700頭の動物たちが複数のシェルターでスタッフのサポートを受けながら暮らしています。
入口付近に設置されていたエリアは、最近保護されたばかりの重篤な状態の動物たち。
ホワイトボードには、それぞれの健康状態がメモされており、必要性に沿って医療ケアも含めた適切な処置を順番に行っていきます。
こちらは妊娠中に交通事故によって保護されたおかあさん犬と子犬たち。2日前に出産し、治療を受けながら子育てに励んでいました。一日でも早く回復し、母子ともに日常生活に戻れることを願います。
以前の記事でも紹介された、マックスは、足のけがの状態が改善しなかったため、足の切断を余儀なくされました。現在は体調良好で、表情も落ち着いていて、回復に励んでいます。
保護された動物の中には里親がみつかり、今までとは別の生活を送る動物たちもいます。里親がみつかった動物は、医療ケアを含む適切な処置を行ったあと、それぞれの家庭や環境で新しい生活を始めていきます。
このように、シェルターの中で生活する動物たちは、日常生活を再び送れるようになった後、元の場所に戻る、里親と共に暮らす、そのままMAAで生活を続けるなど、それぞれの生活が待っています。基本的には3カ月以内に日常生活ができるまで回復した多くの犬は、元の場所に戻るそうです。回復までに3カ月以上かかった場合は、彼らの縄張り意識の関係で本来の場所に戻ることが難しいとのことでした。
また重篤な状態で保護されてくる動物たちの医療費は非常に高額となるため、必要に応じて薬草なども適宜使用しコスト削減にも尽力しています。
ピースウィンズは今後もモロッコで支援を継続してまいります。引き続きみなさまのあたたかいご支援と応援を、どうぞよろしくお願いいたします。