【震災7周年〜ガザより被災地を想う】
2018年3月13日(パレスチナ・ガザ地区)ガザの子どもたちが東日本大震災被災地の復興を願う恒例のたこ揚げイベントが今年7回目を迎えました。本イベントは国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)が開催し、元々はガザの子どもが夏休みを過ごすサマーキャンプでギネス記録に挑戦する企画として始まりましたが、東日本大震災後の2012年からは被災者の追悼と被災地との連帯として毎年行われています。今年はピースウィンズ・ジャパンとガザ地区における提携団体IOCC(International Orthodox Christian Charities)、これまでの活動で提携してきたAssociation of Alrowad for Palestinian Youthの子ども50名が参加しました。
震災から7周年を迎えた被災地を想うとともにガザの平和を願い、子どもたちは自分たちで作った凧を揚げました。IOCCのガザ事務所長ナエル・ユーヌス氏は「パレスチナは日本の政府と人々からの政治的、経済的支援を心からありがたく思っています。今日の凧揚げを通じ日本とパレスチナがつながって、日本の方々が震災の惨事を克服し、またパレスチナも日々の過酷な生活を乗り越え、平和と繁栄を願って気持ちの恩返しをしたく思います。」と語りました。そして、たこ揚げを終えたアミール君(13歳)は「日本はパレスチナのことを想い支援してくれるから好きです。凧揚げを通じて僕たちが日本と繋がっていることを伝えたいです」と被災地への想いを伝えてくれました。
ガザ地区の人口約190万人の7割以上が第一次中東戦争等によりガザに逃れてきた難民。3度にわたる軍事侵攻があり、直近の2014年夏の戦争では1,460名の一般市民が犠牲になり、18,000以上の家屋が損壊しています(注1)。さらに、10年以上にわたる経済封鎖によりガザの人々の生活はますますひっ迫しています。ピースウィンズ・ジャパンは皆さまからご支援や助成金により、2015年よりガザ地区の青年層を対象とした生活改善のためのキャッシュ・フォー・ワーク事業(注2)などを実施してきました。2018年2月から青年を対象とした職業・技術訓練事業を開始しています(注3)。
(注1)国際人道問題調整事務所(OCHA)による数値。
(注2)ジャパンプラットフォームによる助成や皆さまからのご寄付により実施。
(注3)日本NGO連携無償資金協力(外務省)による助成や皆さまからのご寄付により実施。