【ウクライナ】パナソニックグループの皆様からのご支援で避難生活を送る人々に家電が届けられました
ウクライナ各地でロシア軍による攻撃が続くなか、7月8日の首都キーウに対する大規模攻撃では、市内10地区のうち7地区が標的となり、各地で100人以上が死傷する大きな被害が出ました。キーウ南西部のホロシフスキー地区では、ミサイルとドローンによる攻撃で集合住宅7棟の壁や窓などが吹き飛ばされ、300戸に被害が及びました。
ピースウィンズは、攻撃があった2日後から被災した人びとに温かい食事を提供。その後は、現地の支援団体であるウクライナ赤十字ホロシフスキー支部から被災者のニーズ情報を取得し、寝具や掃除道具などを被災者に配付してきました。10月には、破壊された集合住宅から政府が用意した仮の住居などに避難した50人に、パナソニックグループのみなさまからのご寄付を充てて購入した家電を支援しました。提供したのは、電子レンジ15台、洗濯機12台、冷蔵庫10台、電気ケトル29台、マルチクッカー13台です。
命からがら生き延びた女性
首都の中心部を狙った攻撃は誰にとっても大きな衝撃でした。現在、息子のオレグさんとともにワンルームの部屋で避難生活を送っているオレナさんは、暮らしていた集合住宅がロシア軍による攻撃によって焼け落ち、あらゆるものを失いました。攻撃があった日、オレナさんは買い物に出かけていました。もしも家にいたらミサイルの直撃を受けていたかもしれません。さらに、彼女が店に向かって集合住宅の庭を歩いた2分後に、ドローンがその場所に落ちて爆発しました。ほんの少しタイミングがずれていたら死は免れなかったと感じています。重要書類の詰まった緊急持ち出し袋を出す暇もなく、生まれ育ったアパートは目の前で跡形もなく焼け落ちてしまいました。家も貯金も失って途方にくれていたオレナさん親子は、洗濯機、マルチクッカー、冷蔵庫、電子レンジを受け取り、とてもありがたいと話してくれました。
家電のない仮住まいアパート
ヤロスラヴさんは妻と14歳の息子と暮らしていました。ロシア軍のドローン攻撃を受けたときは被害を受けなかった廊下にいたので命拾いしたと言います。妻と一緒に近くの建物の地下に避難し、30分間続いた攻撃を凌ぎました。空襲警報が解除されて戻ってみると、生まれ育った家は完全に焼失していました。数ヶ月、親戚の家で暮らした後、ヤロスラヴさん一家は政府が用意した仮住まいのアパートに移りましたが、ここには、電気、水道、トイレと風呂以外の設備や家電は何もありませんでした。生活をゼロから立て直さなければならないため、届けられた洗濯機、マルチクッカーと電気ケトルが本当に助かると話してくれました。
南部マリウポリから逃れてきて、キーウでまた避難
ロシア軍に占領されたウクライナ南東部のマリウポリからキーウに避難していたナタリアさんは、夫と12歳の息子、76歳の祖父、14歳の甥とともに暮らしていました。空襲警報が鳴った時、すぐそばの職場から駆け戻ったナタリアさんは息子と甥を連れて地下鉄の駅に避難しました。ガンの闘病中で体調の悪かった祖父は部屋に留まりましたが、怪我をしながらも無事で、爆音に驚いて逃げ出した犬が数キロ離れたところで翌日に見つかったことは幸いでした。しかし、自宅は破壊され、マリウポリから持ってきたものはすべて失ってしまいました。今回、新しい洗濯機を寄付してもらえて生活の質が向上すると喜んでくれました。
ピースウィンズは、今後も被害を受けた人々に寄り添いながら、現地で支援活動を続けます。