ブルキナファソBURKINA FASO
ブルキナファソでの活動
世界では「ウイルス性肝炎」のため、毎年134万人が命を落としています(2018年)。
この数は、世界3大感染症(HIV・結核・マラリア)の犠牲者数に匹敵しますが、これまで注目されることはありませんでした。
ピースウィンズは、海外人道支援の経験と医療リソースを活用し、この問題を「日本の医療」で解決したいと考えています。
特に国際的な支援の遅れている「B型肝炎」に焦点をあて、多くの肝炎患者を抱えるアフリカ最貧国のひとつであるブルキナファソで検査体制支援のための事業を開始しました。
ブルキナファソの基礎データ
- 大陸・エリア
- 国・地域
- 首都
- 面積
- 人口
- 言語
- 民族
- 宗教
ブルキナファソで解決したい課題を教えて!
肝炎ウイルス感染症により亡くなる人の数は2016年時点で毎年約140万人といわれ、HIV、マラリアの犠牲者数を上回っています。
肝炎ウイルス感染症は世界的な保健課題で、世界保健機関(WHO)が2016年にウイルス性肝炎感染症の「排除(elimination)」を戦略目標にしています。具体的には、2030年までに2015年と比べて新しい感染者数を90%減らすこと、死亡する人の数を65%減らすことです。
そのためには、肝炎ウイルス感染症の予防、検査、治療を改善することが必要です。
しかし、中低所得国では予防、検査、治療のどれもアクセスがとても難しい状態です。中でも西アフリカや中央アフリカの多くの国は、成人の10%以上が慢性的にB型肝炎ウイルス(HBV)に感染していて、これは世界で最も有病率の高い地域のひとつです。
特にブルキナファソはB型肝炎有病率が高く、人口の9.1%がB型肝炎ウイルスに慢性感染していて、こうした人たちは慢性キャリアとも呼ばれます。WHOは2%以上の感染率を「感染率(有病率)が高い地域」と呼びますがそれを上回っています。
ピースウィンズの活動を通して、
改善されたことを教えて!
ピースウィンズは、ブルキナファソ首都ワガドゥグー市およびボボ・ディウラッソ市におけるB型肝炎検査体制を支援しています。
現地における慢性B型肝炎罹患者の治療体制を確保し、治療体制の質の向上に資することを目指しています。
具体的には、現地の提携団体と一緒に、検査機器の寄贈および検査体制の研修およびそれに関わる人材育成事業を行っています。
今後活動を続けるにつれ、より改善できそうな所は?
先進国では、ウイルス量検査や肝機能評価、抗ウイルス薬など、B型肝炎の検査・治療の手段が普及しているため、B型肝炎は適切な治療を受ければ重症化を防ぐことができる病気です。
予防接種についても中低所得国でも、グローバルファンドをはじめ、国際的な支援によって、ワクチン接種など、予防の取り組みが広がりつつあります。ブルキナファソでも、2022年から出生直後の新生児へのHBVワクチン接種の実施がはじまりました。
一方で、検査や治療へのアクセス改善については、まだ大きな困難を抱えています。
その理由としては、
1)検査や治療に対する患者の支払い能力
2)訓練を受けた人材、診断インフラ、その他のリソースが不足している医療システム
3)検査やHBVの知識を得ることを妨げる患者の家族や社会的ネットワーク
4)肝炎に対する伝統的な医療に対する需要と提供の発達、があげられます。
先進国で普及しているHBV-DNA量検査(PCR法など)や非侵襲型の肝硬度測定(フィブロスキャン)など、適切な治療法の判断に使われる機械は高額で、一般市民の検査・治療にはほぼ使用されていません。
ピースウィンズは、検査機器の寄贈や人災育成支援を通して先進的な日本の知見をアフリカの肝炎対策に生かす事業を展開することを目的に事業を行っています。
SUPPORTご支援のお願い
支援が必要な人々のために
できること
ピースウィンズは世界各地で起こる紛争や災害などの危機に
いち早く駆けつけ、危機にある命を支援します。
また、傷ついた命が自分たちの力で歩んでいけるよう、
復旧・復興・開発に寄り添います。