パレスチナPALESTINE
パレスチナでの活動
「天井のない監獄」と言われるガザ地区では、2007年から長期にわたる封鎖、経済的困窮、度重なるイスラエルからの武力攻撃により、教育・保健医療・福祉等の基本的サービス機能が著しく不足しており、そこで暮らす人々は複合的な人道危機に晒されています。
人口の半分以上は貧困状態にあり、特に職を得ることが難しく失業率が70%を超える若者世代は、将来への希望を持つことすら困難になっています。また、人口の半数が18歳以下のガザに住む子どもたちのほとんどは、フェンスの向こうの外の世界を見たことがありません。
ピースウィンズは、2015年からガザで支援を行っています。これまでガザの人々とともに、子どもの保健・栄養支援及び心理社会支援、教育支援、若者の就労支援や職業技術訓練校の運営、紛争被害世帯への緊急物資支援等に取り組んでいます。
パレスチナの基礎データ
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パレスチナで解決したい課題を教えて!
「天井のない監獄」と言われるガザ地区では、2007年以降長期にわたる封鎖、経済的困窮、度重なるイスラエルからの武力攻撃により、教育・保健医療・福祉等の基本的サービス機能が著しく不足しており、そこで暮らす人々は複合的な人道危機に晒されています。
2023年10月に紛争が激化する以前からガザの人口220万人のうち半分以上は貧困状態にありました。
若者世代の失業率は70%を超え、高等教育を受けた人でさえもその能力を社会で発揮する機会は著しく限られています。
また、電気は1日約11時間しか通らず、一般家庭のみならず教育、医療など様々なセクターに悪影響が出ていました。
さらに、封鎖と紛争の影響は子ども達にも及んでいます。
封鎖による経済危機と度重なる紛争の影響で、ガザ地区では栄養失調やトラウマに苦しむ子どもが多く、支援を必要としています。
ピースウィンズの活動を通して、改善されたことを教えて!
2022年9月から2023年4月にかけて行った未就学児に対する心理社会的支援では、幼稚園を拠点に1,583人の子どもへのセッション、更にその保護者や幼稚園教員への講習を通じ、子どもの心理社会的支援へのアクセスを改善する取り組みを行いました。
保護者からは「塞ぎこんでいた子どもが明るく、積極的になった」「問題行動が減り、思いやりを持って他者と接するようになった」等の声が挙がっています。
若者の就労支援
高等教育を受けた若者の中でも、より脆弱性が高い(多くの家族を養う必要がある、世帯主が病気で働けない等)方を対象としたキャッシュ・フォー・ワーク事業を長年行っています。
困窮世帯の食料へのアクセスを改善すると同時に、若者が自身の能力や専門性を活かした就労経験を得ることが目的で、これまで1,165人の若者が参加しました。
参加者の中には、2021年5月の紛争で家族を20人以上亡くし、本人も24時間瓦礫の下にいたという女性がいました。彼女はその働きぶりが認められ、事業終了後には派遣先団体の正規職員のポストを得ることが出来ました。
今後活動を続けるにつれ、より改善できそうな所は?
教育施設の電力状況改善
現在はガザの市民団体が運営する教育施設に太陽光パネルと蓄電池を設置し、電力状況を改善する事業を行っています。
これにより、パソコンやスマートスクリーンを用いた授業等が可能になり、聴覚障害、知的障害等を抱えた子どもの幅広いニーズに対応することを目指しています。
1年次の事業では、ICT教育の専門家の指導によるカリキュラム作成を行っています。次年度以降は、ワークショップ等を通じてパートナー以外の団体とも知見や学びを共有することで、ガザ地区内の子ども達の適切な教育機会へのアクセス向上に寄与したいと考えています。
紛争の解決、暴力の停止に向けた取り組み
ガザ地区における人道危機の根本要因は、イスラエル軍による16年に及ぶ封鎖と、民間人の犠牲を伴う空爆です。
そのため、日本政府をはじめとした関係各所に対して、イスラエル・パレスチナ間の紛争の平和的解決のための外交努力を求める必要があります。
既に、今回の紛争を受けて外務省に対して、他団体と協力して要請文を提出しておりますが、このような取り組みに今後も一層力を入れてまいります。
SUPPORTご支援のお願い
支援が必要な人々のために
できること
ピースウィンズは世界各地で起こる紛争や災害などの危機に
いち早く駆けつけ、危機にある命を支援します。
また、傷ついた命が自分たちの力で歩んでいけるよう、
復旧・復興・開発に寄り添います。